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建築用構造体が2023年度ウッドデザイン賞に SAIグループホールディングス


週刊経済2023年12月5日発行号

グッドデザイン賞に続き

建築、新築住宅などを展開するSAIグループホールディングス㈱(福岡市早良区野芥4丁目、惠美須健也社長)が開発する箱型建築物ユニットがこのほど、2023年度ウッドデザイン賞(主催・一般社団法人日本ウッドデザイン協会)を受賞した。
ウッドデザイン賞は木の良さや価値を再発見できる製品や取り組みについて特に優れたものを消費者目線で評価する顕彰制度で2022年からスタートした。表彰は「ライフスタイルデザイン部門」、「ハートフルデザイン部門」、「ソーシャルデザイン部門」の3部門で分けられ、第1次審査、第2次審査を通過した作品は入賞が付与され、最終審査を経て、最優秀賞、優秀賞、奨励賞が選出される。同社受賞分野は「ライフスタイルデザイン部門」。受賞作となった「CLTセルユニット」は、箱型の木製ユニットを基本として自由に組み合わせて建築を造る新しい構造体。同時期に発表された2023年度グッドデザイン賞、ベスト100に続く賞で、ウッドデザイン賞もまた「ジャパンウッドデザインアワード」のシンボルが与えられる。
同社のCLTユニットは工場で構造体のユニットを組み立て、現場では基礎の上に据え置いて連結するだけの簡易な工法のため、工期短縮を可能にしている。従来は緊結に金物が必要だったが、同社開発のセルユニットは、伝統工法のアイデアを採用し「チキロック」という独自の技術で100%木材活用の工法を実現している。2022年佐賀県唐津市に竣工したモデル棟は、ユニット4台使用し、2層連層した2階建て。構造材と対比し透明感ある外皮と組み合わせるなどで構造材によるデザインの幅を広げている。同社では「受賞を機に積極的にCLTを活用いただき、国産材の流通拡大に繋がれば」と話している。