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市内オフィスビル17カ月連続で空室率低下  三幸エステート    賃料は3カ月連続で最安値更新


 三幸エステート株式会社福岡支店(福岡市博多区博多駅前1丁目)調べによると、2013年12月の市内オフィス賃貸状況では空室率が9・98%となり、17カ月連続で低下した。また、募集賃料は1坪当たり1万155円で、前月から41円下がり、3カ月連続で統計開始(1994年8月)以来の最安値を更新した。
 景気回復に加えて、コールセンターなどで増床ニーズが伸び、現空面積は2006年10月以来となる13万坪台まで低下した。一方で賃料低下には歯止めがかからず、賃料上昇を伴う市況回復には至っていない。
 市内主要エリアの空室率は、博多駅前、天神が低下する一方で、呉服町は新築自社ビルへの大型テナント移転の影響で空室率が押し上げられた。駅前エリアは11・6%、呉服町エリアは8・0%、天神エリアは8・7%となっている。

 新規オフィス供給は低水準続く

 また、今年都心部で新規供給される賃貸対象のオフィス面積は約200坪と推計しており、新築ビルは西部ガスグループが建設する3月完成予定の10階建て「TERASO2期ビル」(福岡市博多区博多駅東2丁目)のみ。2015年は、株式会社長府製作所(山口県下関市)が建設する来年2月完成予定の8階建て「博多ビジネスセンター(仮称)」(同区綱場町)が予定されており、オフィス供給面積は14年並みの200坪程度と推計している。集計の対象としているビルは基準階貸付面積が50坪以上のビル。同社では「地域間でペースに違いが見られる。全国的に見ると東京、大阪、名古屋で活発な新規供給が予定される一方、地方中核都市では低水準の新規供給が続くと予想され、3大都市圏中心部へのオフィス集積に拍車がかかる」と見ている。