NEWS

  • 地域

川崎市に自社岸壁備えた大型ストックヤード  小野建    沖縄、北九州の施設増強含め合計78億円投資


 鋼材販売、輸出入業の小野建株式会社(北九州市小倉北区西港町、小野建社長)は、約60億円をかけて川崎市に自社岸壁を備えた鋼材ストックヤードを建設している。完成は来年5月。また、約1億円をかけ来春までに沖縄県の倉庫増設(来年2月完成)と、約17億円をかけ北九州市の子会社の加工ライン増設(来年3月末完成)を行う。
 設備拡充で競争力を強化する。川崎市に建設中の鋼材ストックヤードは、敷地面積約3万平方m、平屋の倉庫面積は約2万平方m。収容力は5万トン。自社岸壁を備えるのは同社で初めてで、荷役手数料などのコスト削減を図るのが狙い。千葉県浦安市にある既存の大型倉庫とともに、東京を中心とした関東および東日本エリアをカバーする。また、同社は、今年4月に開設した沖縄県糸満市の倉庫を、約1億円を追加投資して増設する。従来の約1・4倍の約2300平方m程度にする考え。そのほか、鋼材加工の連結子会社、西日本スチールセンター株式会社(北九州市小倉北区西港町)の工場内(同所)に、約17億円をかけて大型の加工ラインを増設する。鉄鋼メーカーからロール状で届いた鋼材(コイル)を延ばして平面にする「レベラー」と呼ばれる機械の新型を導入。機械全体は長さ約100m、重さ約1500トンあり、厚さ25mm、幅2500mmまでの鋼材を延ばしてカットできる。小野社長は「処理能力は世界トップクラス」と話している。
 同社は1949年8月設立。資本金は37億8053万円。従業員は387人。09年3月期の売上高は1677億5100万円。