NEWS

岩田屋本店は700億円超の統合後最高売上に 岩田屋三越


週刊経済2023年6月6日発行号

時計、宝飾品など好調

㈱岩田屋三越(福岡市中央区天神2丁目、左中樹太郎社長)の2023年3月期決算は、総額売上高が前期比14・2%増の1096億3600万円、経常利益が4・3倍の28億6500万円で増収増益だった。純利益は6・3倍の19億9500万円。
福岡三越1階に時計ブランドを集結させた「ウォッチ&ジュエリーストリート」をオープンするなど中期戦略の柱である高感度上質戦略を推進し、富裕層を中心に高額品販売が好調に推移。また、23年1月以降はインバウンド顧客の売り上げも回復し基幹店の岩田屋本店は700億円超と2010年統合後最高売り上げとなった。収益面は働き方や業務フロー見直し、催事の際に雇用していた派遣社員を自社社員に切り替えるなど内製化に取り組んだ結果、販管費は計画を下回る実績となった。2021年3月期から会計基準を変更し売上収益は前期比8・79%増の360億7300万円。
外商は旅行や不動産など従来なかった分野にサービスを広げ新たな収益源の確保にも挑戦し、今期売上高は前期比2・6%増の370億1700万円、経常利益は同10・8%増の31億7700万円の増収増益を見込む。左中社長は「中期3カ年経営計画の中間年度として経営目標に掲げる〝個客とつながる戦略〟〝高感度上質戦略〟を進化させ、一層の構造改革推進で収益確保に取り組んでいく」と話している。