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少年科学文化会館を六本松九大跡地に移転検討  福岡市    耐震性や小中学校統合で必要性


 福岡市は8月19日の九州大学跡地利用対策協議会で、六本松キャンパス跡地(中央区六本松2丁目)に、同区舞鶴2丁目の市立少年科学文化会館の誘致を検討する方針を固めた。
 六本松の九大跡地はUR都市機構九州支社が中心となり福岡高等裁判所などを移転させる跡地利用計画が進められており、今回の案は敷地北側の複合施設の公募区画に、同文化会館を移転させるもの。
 少年科学文化会館は複数の理由から解体、移転が必要とされている。一つは71年開業で老朽化が著しく、現在の耐震基準を満たせなくなっていること。また、隣地の舞鶴小学校に簀子・大名小学校と舞鶴中学校を統合再編する計画も進んでおり、実現すれば同じく隣接する検察庁舎と共に敷地をグラウンドとして拡張する予定となっている。なお、検察庁舎も同じ九大跡地への移転が規定路線となっている。
 これまでも「少年科学文化会館基本構想」などの委員会で移転の必要性が論じられてきたが、今回の協議会で初めて「所管するこども未来局に積極的に働きかけ、移転実現に向かいたい」と移転に前向きな姿勢が示された。複合施設区画の公募は2013年度から始まる予定。
 福岡市の九大跡地計画課は「六本松の住民からも移転の要望が強く、敷地も十分な広さがある。実現の可能性は高い」と話す。また、地元住民団体「草ヶ江校区まちづくり協議会」の小松至誠副会長は「少年科学文化会館の移転は、住民側からも市やURへ積極的に移転を訴えてきた。実現への道筋がついたことは大きい」と話している。