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小倉北区に「九州拠点準備室」 東京の三菱総研DCS


週刊経済2023年3月14日発行

1年後の支社開設を目指し

ソフトウエア開発の三菱総研DCS㈱(東京都品川区、松下岳彦社長)は2月1日、北九州市小倉北区米町1丁目に「九州拠点準備室」を開設した。
九州エリアで1年後の支社開設を目指し、地域ビジネスの可能性の調査や地場企業とのアライアンス検討、地域人材の確保などの検証をしていく。新拠点では、東京の案件を受託するニアショア開発と、地域ビジネスの2つの柱による事業体制を構築したい考え。場所は小倉駅前ひびきビル6階の「リージャス小倉駅前ビジネスセンター」。オフィス面積は17・7㎡、スタッフは猪野厚志九州拠点準備室長以下4人。北九州市は国家戦略特区に指定されているほか、「北九州学術研究都市」を整備し産学連携の取り組みに注力している点、市やその近隣に教育機関が多く、年間約3千人の理工系人材を輩出している点などが決め手となった。また、今回の北九州の拠点をモデルケースとして、別地方の展開も進めていく。
松下岳彦社長は下関市出身。1959年10月26日生まれの63歳。北海道大学教育学部卒。趣味はランニング、読書。「ダイバーシティ経営の推進で、地域人材の採用とともに全国展開を強化していく。地場のパートナー会社と協同しながら、地域に貢献できるビジネスを確立したい」と話している。
猪野厚志室長は東京都出身。1966年8月16日生まれの56歳。日本電子専門学校卒。趣味は週末に歩くこと。「アライアンス先や学校先の紹介など市から手厚くサポートしていただいている。7月末まで検証を続け、8月以降拠点化の具体的な準備を進める予定」と話している。
同社は1970年7月設立。資本金60億5935万円。創立以来、銀行やクレジットカードなどの金融関連業務で豊富な実績を積む。2004年から三菱総研グループに。戦略立案・コンサルティングから設計・企画、開発・構築、運用・保守、データ活用まで全般的に手掛けているのが特長。売上高は連結では695億円、単体では630億円(2022年9月期)、従業員数は連結では2921人、単体では2241人(2022年9月時点)。