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宮若市に燃料タンクの新工場を建設 愛知県のFTS
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投資額は約20億円
愛知県豊田市の燃料タンク、エンジン部品メーカー・㈱FTS(落合宏行社長)は3月19日、県などが推進するグリーンアジア国際戦略総合特区を活用し、宮若市に燃料タンクの新工場を建設する。
トヨタ自動車九州㈱に燃料タンクを供給するための新設。場所は同市豊田の㈱エコン跡地。敷地面積は約2万9000㎡。工場のフロア面積は約3500㎡。近く着工し、20年冬頃の操業開始を目指す。新工場ではレクサスの樹脂製燃料タンクを年間20万台生産する。投資額は約20億円。今回の工場建設に伴う新規雇用は約45人。大分県宇佐市にある現地法人・㈱FTS九州の福岡工場として稼働する。生産する燃料タンクが低燃費、軽量化に対応した環境配慮型の部品であることから、県がグリーンアジア国際戦略総合特区の法人に指定した。
同日、県庁8階の知事応接室で法人指定の交付式があり、小川知事から落合社長、㈱FTS九州の工藤正明社長に交付された。小川知事は「本県に新たな設備投資を決断されたことを心から歓迎したい。事業開始にあたっては県として全面的に支援していきたい」と話した。
同社は1872年に火造り鍛冶として創業。1942年に㈱堀江金属製作所として法人化、48年にトヨタ自動車工業㈱(現・トヨタ自動車㈱)の協力工場として、事業の主体を自動車部品製造に移行、51年から燃料タンクの生産を開始している。08年に㈱エフティエスと事業統合し、現在の㈱FTSとなる。15年には大分県宇佐市に㈱FTS九州を操業、ダイハツ九州㈱に燃料タンクを供給している。資本金は30億円、従業員数は1416人(今年1月現在)。
落合社長は本誌の取材に対し、「トヨタ九州に近いことや、グリーンアジア特区をはじめとした県のバックアップが充実していること、人材が確保しやすいことから宮若市への工場建設を決めた」と説明、「第1期として45人・年間20万台体制としてスタートするが、受注増に応じて人員増強や工場拡張も検討している」と福岡での事業拡大に強い意欲を示した。
2019年3月26日発行