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室内用光触媒コーティング剤を販売開始  トップラン


継続的に菌やウイルスを分解除去

家庭用健康機器や美容機器の開発、卸売の㈱トップラン(福岡市博多区博多駅前2丁目、平田末喜社長)は、4月から室内用光触媒コーティング剤の販売を開始した。
商品名は「Dr・OHNO(ドクターオウノ)」。光触媒は紫外線に反応することでウイルスや菌、カビなどを二酸化炭素と水に分解する性質を持っており、これまでは外壁用などのコーティング剤として使用されていた。国立九州工業大学大学院工学研究院の横野照尚教授が、室内照明でも高い性能を発揮する可視光応答型酸化チタンナノ素材を開発したことで商品化。天井や壁面などに塗膜するもので、蛍光灯やLED照明に反応する可視光応答型酸化チタンナノ素材と、その素材を定着させるための高い柔軟伸縮性を持った特殊樹脂を配合している。アルコールなどの消毒剤は即効性の一方で一時的な除菌効果であることに対して、一度塗膜すれば拭き取らない限り効果が継続するという特長を持つ。価格は全て税別で業務用1ℓボトルが2万7千円、家庭用スプレーボトルが200㎖4千5百円、250㎖(高濃度タイプ)が7200円。
横野教授の研究チームが実施した試験では、同製品を壁面に塗膜し、蛍光灯下で8時間を経過させると、黄色ブドウ球菌100万個が10個以下に激減。同じくアオカビに関しても4万個が10個以下に激減するという結果が出ている。ウイルスの不活性化効果もあり、横野教授は「新型コロナウイルスへの効果の評価はまだ出来ていないがある程度の希望が持てると考えている」と話している。

2020年6月30日発行