NEWS

官民共同の新防災プラットホーム 福岡市など


旧大名小学校跡地などを拠点に

福岡市は6月5日、福岡地域戦略協議会(=FDC=麻生泰会長)、Pop-up Commons(ポップ・アップ・コモンズ)準備委員会(孫泰蔵委員長=Mistletoe株式会社社長)と共同で、産学官民連携による新防災プラットホーム「防災共創プラットホーム」を設置、中央区の旧大名小学校跡地などを拠点に実証実験を始める。

福岡都市圏の成長戦略策定や推進に取り組むFDCが、災害発生時に産学官民の連携で迅速な連携ができる関係づくりや、次世代の防災を担う仕組み、製品づくりを目的に立ち上げた。実証実験では、スタートアップの支援やプロジェクト活動などを展開するMistletoeが5月1日にPop-up Commons準備委員会を設立。旧大名小学校グランドに移動式のトレーラーハウスを導入、平時は市内各地域のイベントに赴き、休憩室や授乳室として活用する一方、災害時には必要とする被災地域に派遣させ、簡易的な診療所、宿泊場所、コミュニティースペースとして開放する。また、トレーラーハウスにはCAD技術の工作機械を据え付け、平時はワークショップの工作活動、災害時は生活に必要な用具づくりなどに活用する方針。さらに地場企業や市、NPO法人、市民と連携した防災活動に関する取り組みを展開する。

そのほか、ミネラルウォーター採水・販売の株式会社プレミアムウォーターホールディングス(東京都渋谷区、萩尾陽平社長)が実証実験に参加し、災害発生時でも安定的なミネラルウォーターを供給でくる仕組みづくりを取り組む。

高島宗一郎市長は「官民連携による実証実験を通して、世界有数の防災先進都市・福岡を目指していきたい」と語り、孫委員長は「スタートアップ企業などが取り組む新技術などを防災・減災に役立てる機会としていきたい。防災とテクノの融合を進めていきたい」と今後の意気込みを述べた。

2017年6月20日発行