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大隅東工大栄誉教授に県民栄誉賞と名誉市民 福岡県・福岡市


県出身者初のノーベル賞受賞で

福岡県(小川洋知事)と福岡市(高島宗一郎市長)は6月10日、昨年ノーベル賞を受賞した福岡県出身の大隅良典東京工業大学栄誉教授に県民栄誉賞、福岡市名誉市民の称号を贈呈した。

大隅栄誉教授は昨年12月、細胞の自食作用「オートファジー」の仕組みの研究でノーベル生理学・医学賞を受賞した。県出身者のノーベル賞受賞は初めてという。県民栄誉賞は5人目、福岡市の名誉市民称号は8人目。約370人が出席した贈呈式で、小川知事は「大隅栄誉教授の功績は、同じ分野で懸命に努力されている方々に大きな夢や希望を与えた。県にとっても宝である子どもたちの可能性を広げ、次世代の人材を育てていきたい」とあいさつ。高島市長は「大隅栄誉教授は市内でお生まれになり、高校時代まで福岡市で過ごされた。ノーベル賞受賞を受けて地元も盛り上がり、市民からも喜びの声が届いている。市民に誇りと元気を届けてくださったことに感謝したい」とあいさつした。

大隅栄誉教授は「生まれ育ったふるさとである福岡で、栄誉ある賞をいただけて嬉しい。40年近く研究を続けてきたが、研究には限りがない。もう少し研究を続けて、後進の研究者が自由に研究できるようにしていきたい。また、福岡は日本の西の玄関。世界にはばたく国際都市になってほしい」とあいさつした。

大隅栄誉教授は福岡市出身。1945年2月9日生まれの72歳。市立香椎(現香椎第一)中学校、県立福岡高等学校を経て、67年3月東京大学教養学部基礎科学科卒。14年5月から東京工業大学栄誉教授、16年4月から同大学科学技術創成研究院特任教授。

2017年6月20日発行