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大型展示会中止などで減収も過去最高益を更新 カンサイホールディングス
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週刊経済2021年6月29日発行
売上高は7・3%減の252億円
電設資材卸売の九州最大手、㈱カンサイを中核事業会社とする㈱カンサイホールディングス(福岡市博多区東比恵3丁目、忍田勉社長)の2021年3月期決算は、売上高が前期比7・3%減の252億1499万円、経常利益が33・4%増の4億864万円で減収増益だった。
毎年7月下旬に開催し、一昨年は37億円超を売り上げていた大型展示会「共創展・カンサイフェア」をコロナ禍で中止したため、中核事業会社の㈱カンサイをはじめ事業会社各社の売り上げに影響し減収。近年取り組む利益率を重視した営業施策やコストコントロールが奏功したほか、展示会や賀詞交歓会の中止に伴う費用負担減が加わり、経常利益は2014年度の持ち株会社体制移行以来、過去最高益を更新した。当期純利益も52・8%増の2億8934万円と過去最高だった。
事業会社別の売上高を見ると、大型展示会中止の影響を最も受けた九州最大手の電設資材卸、㈱カンサイは7・6%減の187億5618万円。他の電材卸は、鹿児島地区の地域販社、㈱カンサイ南九州社が7・9%増の10億8208万円、㈱昭和電光が12・8%増の2億8174万円と増収を維持。山口県のエコプラス㈱は3・2%減の11億2995万円と前期並みだったが、老舗の㈱日進商会が11・6%減の9億8316万円、電線関連を得意とする九州昭和㈱が7・4%減の13億3945万円、長崎地区の㈱カンサイ西九州社が9・7%減の20億8454万円。昨年10月に子会社化した共立電材㈱は10カ月の変則決算で売上高は2億2677万円だった。
電材卸以外では、弱電工事全般の㈱ロッコウアトムが4・6%増の11億2034万円と4期連続の増収で過去最高を更新。前期に21・0%増で過去最高を記録していた住宅設備機器販売・住宅リフォームの㈱カンサイしんこうは6・3%減の14億8473万円にとどまった。空調・管工事用資材卸売の㈱サワヤマ機材が10・7%減の1億7679万円、沖縄の空調・省エネ工事会社、㈱アイ・シー・エスはコロナ禍に加え着工件数減が響き、47・6%減の1億5007万円だった。結果、事業会社12社の単純合計売上高は前期(11社)と比べて6・2%減の288億1585万円となった。
今期の計画は、カンサイHDに関しては公表していないが、中核のカンサイの売上高は6・1%増の199億1200万円、事業会社12社の単純合計売上高は5・3%増の303億4600円に目標設定している。