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大分県の九州河西にグリーンアジア指定法人 福岡県


苅田町に建設中の新工場が対象

福岡県は10月11日付で、大分県宇佐市の自動車部品メーカー・九州河西㈱(鈴木秀一社長)にグリーンアジア国際戦略総合特区の指定法人に認定した。自動車関連の指定は46社目。
同社は苅田町新浜町の日産自動車九州近くで着工した新工場で生産される自動車用ドアトリム(ドアの内張りパネル)が燃費向上につながる環境配慮部品となることから、指定法人の対象となった。今後、機械・装置などの取得価格で最大40%の特別償却、または最大12%の税額控除を受けることができる。同日、県庁8階の知事応接室で交付式があり、小川洋知事が鈴木社長に法人指定書を交付した。
交付式であいさつした小川知事は「苅田町に新工場を建設し、新しい形で自動車産業を支えることに感謝する。県としては最大限に支援していきたい」と語り、鈴木社長は「河西工業グループの日本地区で九州のポジションは極めて高い。生産性、品質トップの工場を目指す。ビジネスが広がれば拡張も視野に入れた生産活動を行っていきたい」と応じた。
同社は神奈川県に本社を置く河西工業の100%子会社。資本金は9000万円、17年度の売上高は223億円。1977(昭和52)年1月に九州工場として操業を開始、2010年に現在の九州河西㈱として子会社化した。主に日産自動車向けにドアトリムなど内装部品を生産してきたが、04年11月にダイハツ九州㈱、09年6月にトヨタ自動車九州㈱、10年4月にマツダ㈱にも部品を供給している。苅田町に建設中の新工場は敷地面積約1万5000㎡、工場は一部2階建てで、延べ床面積は5000㎡。投資額(土地代を含まない)は約20億円。来年6月末に完成。当初10人体制でスタートし、本格生産を始める20年1月頃から40人~50人体制での生産を目指す。

2018年10月23日発行