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外科に細胞免疫療法専門の部署を新設 佐田厚生会佐田病院 6月2日


 医療法人佐田厚生会佐田病院(福岡市中央区渡辺通に丁目、佐田正之理事長)は六月二日、外科に新部署となる「腫瘍免疫室」を開設した。
 これは保険診療を受けているガン患者に対して、自由診療領域となる「細胞免疫療法」や化学療法、凍結療法などのマネージメントを手がけ、九州大学の先端医療医学部門・腫瘍制御分野(片野光男教授)およびガン専門の自由診療病院である薬院CAクリニック(森崎隆院長)との連携のもと、より専門的な癌治療の提供を目的として設立したもの。同院の常勤医である中村光成外科医師と専任技師の二人で構成する。同院は九州大学・腫瘍制御学講座での先端的な免疫療法の開発・研究に参加してきたが、「細胞免疫療法」を中心としたガン治療の専門部署となる腫瘍免疫室を今回開設したことで、より幅広く患者のニーズに対応し、同療法の普及が可能となった。今後も九州大学・腫瘍制御学講座、薬院CAクリニックと同院の三者で共同研究を進めていく。
 佐田院長は「同室の新設に当たっては大学や民間病院の協力があったからこそ設立できた。今後も細胞免疫療法の研究に協力するとともに、開放型病院として関連病院の先生方とも情報を共有しながら、科学的根拠に基づいたオーダーメイド医療をガン患者皆さんに提供していきたい」と話している。
 同院は一九四〇年十一月開業、診療内容は外科、内科、整形外科、胃腸科、循環器科、呼吸器外科、放射線科、リハビリテーション科、麻酔科。病床数は一般病床百八十床、スタッフは約二百人。日帰り手術や胆石症をはじめとした内視鏡下手術を得意としており、胆石症等の累積症例数は六千例以上に上る。また、年間百例を超えるガン根治手術も行っており、根治手術が不可能な症例に対しても、ガンによる症状を改善することを目的とした緩和外科手術・処置も積極的に手がけている。

2004.7.6 発行 週刊経済より