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売上高1・3%増の3829億円に 九州旅客鉄道


経常利益は89・1%増

九州旅客鉄道株式会社(福岡市博多区博多駅前3丁目、青柳俊彦社長)の2017年3月期決算は、売上高が前期比1・3%増の3829億1200万円、経常利益が同89・1%増の605億6500万円で、7期連続の増収、4期連続の増益で前年に引き続きいずれも過去最高となった。

売り上げ面では鉄道旅客の運輸収入が減少したものの、マンション販売やドラッグストア及びコンビニエンスストアの出店・販売が好調で増収となり、収益面では運輸サービスで減価償却費の減少などが影響し、大幅増となった。

セグメント別に見ると、運輸サービスグループでは昨年の熊本地震で鉄道路線の一部が運転を見合わせたことなどから営業収益は前期比2・5%減の1764億700万円、営業利益は前期から362億6800万円改善し、257億1900万円で黒字化した。建設グループは鉄道高架化工事の減少などにより、営業収益は同10・3%減の793億2900万円、営業利益は同2・5%減の59億5100万円。一方、駅ビル・不動産グループでは、昨年4月に「JRJP博多ビル」を開業、九州内のアミュプラザを相次ぎ改装したほか、中央区六本松の「MJR六本松」の売上計上、「MJR赤坂タワー」や「MJRザ・ガーデン大江」などの販売強化により、営業収益が同8・8%増の674億7500万円、営業利益は同10・9%増の226億5800万円となった。流通・外食グループでは、ドラッグストアや「八百屋の九ちゃん」などの出店が好調で、営業収益は同4・4%増の1004億7700万円、営業利益は同2・2%増の34億7500万円。その他グループでは「九州ふっこう割」を活用したホテル事業が好調で、同4・9%増の609億3800万円、営業利益は同1・7%増の25億4200万円となった。

今期は小売業や飲食業の新規出店を見込み、営業収益が前期比3・5%増の3963億円と予想する一方、鉄道事業の租税公課や減価償却費増などにより、経常収益は同4・9%減の576億円を見込んでいる。当期純利益は同0・6%増の450億円を見込む。

2017年6月13日発行