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売上高7・6%増の5725億1600万円 山九


売上高、経常益ともに過去最高を更新

総合物流大手の山九㈱(本社東京都、本店・北九州市門司区港町、中村公大社長)の2019年3月期連結決算は、売上高が前期比7・6%増の5725億1600万円で8期連続の増収、経常利益が同25・9%増の391億8400万円で3期連続の増益。売上高、経常益ともに過去最高を更新した。
物流事業では、港湾事業で新規航路を含む主要船社のコンテナ取扱量が好調に推移。この取扱量が臨港地区の倉庫作業にもつながり増収。国際物流事業では海外におけるプロジェクト輸送や自動車部品物流が堅調に推移し、海外向けの設備輸出作業の増加もあり取り扱いが拡大した。3PL事業では、店舗向け配送作業の増加に加え、消費材や化成品の取扱量が増加。構内事業では、東南アジアでの作業量増加や中東における新規構内操業などが順調に収益を拡大した。機工事業では、設備工事で電力・環境関連工事や大型橋梁架設工事などの完成に加え、構内を中心とした設備の更新・改良・解体工事などが好調に推移した。保全作業では、石油・石化構内設備のSDM(大型定期修理工事)がメジャー年であり、前年と比較した工事量の増加と追加・周辺付帯工事などの獲得による拡大が進んだ。海外では、SDMの増加と設備関連の製造ライン追加・付帯工事獲得などが寄与した。
工程効率化による原価率改善や動員力強化も奏功し、営業利益は同24・3%増の392億4700万円、当期純利益は同41・6%増の274億7000万円となった。
セグメント別に見ると、物流事業は売上高が前期比5・4%増の2891億8100万円、利益が同5・4%増の101億2100万円。機工事業は売上高が同10・6%増の2578億9300万円、利益が同33・8%増の272億1700万円。その他の事業では、売上高が同4・7%増の254億4100万円、営業利益が同16・8%増の17億200万円だった。
今期は売上高が前期比1・3%減の5650億円、営業利益が同10・8%減の350億円、経常利益が同9・4%減の355億円、当期純利益が同12・6%減の240億円を見込んでいる。

2019年6月4日発行