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売上高207億円で損益改善し黒字回復へ 第一交通産業第1四半期


週刊経済2021年8月24日発行

利用者は緩やかに回復

第一交通産業㈱(北九州市小倉北区馬借2丁目、田中亮一郎社長)の2021年4~6月連結決算は、売上高が207億200万円、前年同期に赤字だった経常利益は9200万円となった。
主力のタクシー事業では一部の観光地での落ち込み幅が大きいものの、都市部では回復傾向にあり、売上高は前期比33%増の85億600万円。沖縄地区の占める割合が高いバス事業は通勤・通学利用者の減少のほか、観光地での観光客・インバウンド需要の落ち込みが続くものの、緩やかな利用者の増加で、売上高は同32・4%増の9億2400万円となった。一方、不動産分譲事業は完成物件の順調な引き渡しや在庫の販売に取り組み、プロジェクト用地の売却などを加えた売上高は同45・9%増の68億6800万円。また、不動産再生事業では熊本県菊池郡菊陽町や長崎市若草のマンション分譲の引き渡しに加え、東京都港区新橋のオフィスビルの大型物件の売却などで、売上高は同7・4倍の21億9400万円となった。
損益面では前年同期に22億3500万円の損失を計上した経常利益が9200万円となり、23億2700万円の改善。同様に営業利益は3億円の損失となったものの、前年同期から20億4千万円改善した。純利益は19億9300万円の改善で、1億8700万円の損失となった。
今期の売上高見込みは前期比15・6%増の910億円で、前期12億1500万円の損失を計上した経常利益は30億円を見込んでいる。なお、今期から収益認識会計基準等を適用しており、売上高については対前年同期比増減率を記載していない。