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売上高1100億円で初の千億円突破  第一交通産業    収益とも過去最高を更新


 第一交通産業株式会社(北九州市小倉北区馬借2丁目、田中亮一郎社長)の2016年3月期連結決算は、売上高が前期比21%増の1100億1600万円、経常利益が同23・4%増の84億3700万円の増収増益で、収益とも過去最高を更新した。
 営業利益は同21・8%増の85億6900万円、当期純利益は同17・3%増の43億1000万円だった。売上高は2期ぶりの増収で、初めて1000億円を突破。経常利益と営業利益は7期連続の増益で、純利益は3期連続の増益で過去2番目に高い水準だった。
 主力のタクシー事業の売上高は、同1・2%増の540億5200万円。燃料価格の下落継続と営業所の統廃合などの合理化で経費削減に取り組んだものの、18年ぶりとなる乗務員制服の更新などで、セグメント利益は同6・1%減の17億4200万円となった。16年3月末のタクシー認可台数は8214台で、M&Aなどを通じて前年度末に比べ349台が増加した。バス事業の売上高は同3・0%増の79億7100万円。燃料価格の下落継続と経費削減に取り組んだ結果、同利益は同78・9%増の9億6300万円と伸びた。16年3月末のバス認可台数は743台で、前年度末に比べ8台減った。
 不動産分譲事業の売上高は、同73・5%増の350億1100万円、セグメント利益は同88・1%増の24億4600万円と伸びた。主力の分譲マンションでは完成に伴う引き渡しと完成在庫の販売に取り組んだ結果、過去最多(共同事業除く)の994戸の引き渡しとなり、売上高は同88・5%増の278億5400万円と大きく伸びた。一方の戸建住宅では子会社の第一ホーム株式会社が低価格の土地付住宅を展開し、完成在庫の販売に取り組んだものの、消費税増税に伴う駆け込み需要の反動減が続いており、売上高は同7・3%減の48億1200万円となった。
 また、不動産賃貸事業では昨年2月に入居を開始したサービス付高齢者向け住宅49戸と同年4月に北九州市で取得した賃貸マンション50戸を加えて、売上高は同2・0%増の37億6500万円となった。セグメント利益は同2・7%減の18億8000万円。管理物件は13都道府県で1937戸となった。金融事業では不動産再生部門の売上高が同3・88倍の44億2800万円と大きく伸びたことから、同事業全体の売上高は同2・04倍の63億6800万円。セグメント利益は同11・0%増の11億2400万円だった。
 今期の見込みは、売上高が前期比6・4%減の1030億円、経常利益が同12・3%減の74億円。営業利益は同6・6%減の80億円、当期純利益は同0・2%増の43億2000万円で、すべて過去2番目の水準を見込んでいる。