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売上高過去最高も繰り延べなどで大幅減益 九電工上期決算


経常16・9%減も通期予想は変えず

㈱九電工(福岡市南区那の川、西村松次社長)の18年9月期上半期決算(18年4月~9月)は、売上高は1651億1100万円で前年同期比3・6%増、経常利益は124億2800万円で同16・9%減の増収減益だった。
売上高はM&Aの効果もあり、中間期時点で過去最高、6期連続の増収となった。工事受注高も前年同期比3・2%増の2169億8600万円で同様に、7期連続の増加となった。特に受注が好調だったのは空調管工事(同16・7%増)で、九州内の駅前再開発などが受注実績を押し上げたという。その一方で、経常利益だけでなく営業利益(同18・0%減)、純利益(同17・2%減)ともに大幅に前年同期を下回り、いずれも6期ぶりの減益に転じた。要因としては、電気工事、空調管工事の工事量が減ったこと、大型工事の一部で下期以降への繰り延べが発生したこと、固定費のウエイトが高い配電設備工事の受注が減ったこと、賞与増額や退職金、出張費などで固定費が増加したことなどを挙げている。
大幅な中間減益となったものの、通期の業績予想では、売上高は前期比6・7%増の3850億円、経常利益は同9・8%増の410億円で増収増益を見込んでおり、当初予想を修正していない。檜垣博紀副社長は「受注高、手持ち工事高はいずれも堅調に推移しており、完成工事の繰り延べ分の計上が下期に期待できること、近く九州電力による配電工事の単価改善が期待できることなどから、下期に巻き返し、過去最高業績を更新できると見込んでいる」と話している。

2018年11月6日発行