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売上高は8・6%減の3919億円 九電工3月期決算
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週刊経済2021年5月18日発行
新型コロナ影響、前期大型案件の反動減で
㈱九電工(福岡市南区那の川1丁目、佐藤尚文社長)の2021年3月期決算は、売上高が前期比8・6%減の3919億100万円、経常利益は同7・1%減の359億600万円で減収減益だった。
減収は5期ぶり、減益は2期連続。新型コロナの影響により、サービス業や製造業を中心に設備投資の先送りや見直しが発生したほか、施工では感染症拡大防止を念頭に置いた工程管理が必要となり、一部で進ちょくの遅れが発生した。設備工事業の売上高は、一部の大型再生可能エネルギー工事案件の着工や進ちょくが遅れたことなどにより、前期比7・4%減の3773億3100万円。その他事業では、工事に関連する材料や機器の販売事業が減少したことなどから、前期比32・0%減の145億7千万円となった。
工事受注高は、前期に計上した超大型再生可能エネルギー工事案件(宇久島プロジェクト)の反動減に加え、新型コロナの影響による複数の案件の発注先送りに伴い、前期比35・9%減の3251億5800万円となった。22年3月期は、手持工事高が高い水準を維持していることから、売上高が前期比4・6%増の4100億円、経常利益が同5・0%増の377億円で増収増益を見込んでいる。
4月28日に開いた決算発表で、佐藤社長は「中期経営計画2年目となる21年度のテーマは『環境変化への適応とリカバリーの実現』。天神ビッグバンや首都圏などの再開発に伴う大型案件や、先送りになった案件の受注に加え、中小型案件の受注を強化しリカバリーを図る」と話した。