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売上高は16・7%減の360億円で減収減益 リックス


週刊経済2021年5月25日発行

電子・半導体業界向けは伸長

福岡市博多区山王1丁目の機械商社・リックス㈱(藤井卓社長)の202Ⅰ年3月期連結決算は、売上高が前期比16・7%減の360億2300万円、経常利益が同23・1%減の20億9千万円の減収減益となった。
営業利益は同30・7%減の17億8500万円、当期純利益は同25・3%減の13億6400万円だった。主要取引業界別の売上高では、鉄鋼業界向けの売上高が同19%減の109億4600万円。危険箇所への誤侵入を防ぐ安全防護柵などの売り上げは伸びたが、製鋼副資材やバルブ、伸縮継手などの落ち込みを補うまでには至らなかった。自動車業界向けの売上高は、同21・6%減の91億300万円。塗料の自動滴下装置や超硬加工部品の売り上げが伸びたものの、洗浄装置やポンプ類、工作機械業界向けの自社継手製品や自社浮上油回収機などの落ち込みをカバーすることができなかった。一方、電子・半導体業界向けの売上高は、同13・1%増の45億8300万円と伸びた。半導体製造装置用SiCセラミック部品や電源装置修理、高圧洗浄用ポンプの売り上げが伸長した。
ゴム・タイヤ業界向けでは油圧シリンダーやシール類の売り上げは伸びたが、主力の海外向けタイヤ加硫機用バルブが大幅に落ち込んだ穴を埋めることはできず、売上高は同30・8%減の20億4900万円。高機能材業界向けでは硝子メーカー向け洗浄装置や製薬会社向けポンプユニットなどの売り上げが伸びたものの、前年度売上増に寄与した水処理プラント案件が本年度はなく、その埋め合わせができるほどのプラス要因がなかった。売上高は同32・9%減の17億2800万円だった。
環境業界向けではガス冷却設備向けダンパやバイオマス設備向け伸縮継承などの売り上げが伸長。売上高は同6%増の16億3700万円となった。紙パルプ業界向けではボイラー用バルブや抄紙工程向け高圧ポンプなどの売り上げが伸びたものの、前年度売上増に貢献した澱粉糊化設備に匹敵する大口案件がなく、売上高は同21・3%減の7億3700万円となった。
今期の売上高見込みは386億円で、経常利益は前期比12・4%増の23億5千万円。営業利益は同26・5%増の22億6千万円、純利益は同13・6%増の15億5千万円を見込んでいる。なお、今期から収益認識に関する会計基準等を適用するため、売上高については増減率は記載していない。