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売上高は8・4%増の272億1932万円  カンサイホールディングス


 傘下11社のうち10社が増収

電設資材卸売の九州最大手、㈱カンサイを中核事業会社とする㈱カンサイホールディングス(福岡市博多区東比恵3丁目、忍田勉社長)の2020年3月期決算は、売上高が売上高は前期比8・4%増の272億1932万円、経常利益が19・1%減の3億440万円で増収減益だった。
傘下の事業会社11社のうち10社が増収を達成し、グループ統一新基幹システムの稼動に伴い仕入れ機能を中核事業会社の㈱カンサイから移管した2017年度以来、2期連続の増収となった。当期純利益は28・5%減の1億8929万円だった。
事業会社別に見ると、九州最大手の電設資材卸、㈱カンサイの売上高は主力の電材事業部が5・3%増、特機事業部が2・0%増、システム環境事業部が7・7%増と各部門の営業努力が奏功し、5・2%増の203億1449万円となった。18年3月に長崎地区を分社したのに伴い、18年度は売上高が200億円を割ったが、再び200億円台に戻した。他の電材卸の売上高は、山口県の地域販社、エコプラス㈱が33・5%増の11億6761万円で2014年に設立以来、初の売上高10億円超え。鹿児島地区の㈱カンサイ南九州社が8・2%増の10億197万円、長崎地区の㈱カンサイ西九州社が11・6%増の23億889万円と地域販社3社が増収をけん引した。このほか、老舗の㈱日進商会が0・3%減の11億1283万円だったものの、電線関連を得意とする九州昭和㈱が4・2%増の14億4791万円、㈱昭和電光が0・4%増の2億4974万円と前年を上回った。
電材卸以外では、住宅設備機器販売・住宅リフォームの㈱カンサイしんこうが21・0%増の15億8468万円で過去最高を更新したのをはじめ、弱電工事全般の㈱ロッコウアトムが5・6%増の10億7100万円、空調・管工事用資材卸売の㈱サワヤマ機材が40・2%増の1億9808万円、18年5月にグループ入りした沖縄の空調・省エネ工事会社、㈱アイ・シー・エスが4・3倍の2億8646万円(前の期は6カ月の変則決算)と伸長した。事業会社11社の単純合計売上高も8・0%増の307億4370万円に達し、初めて300億円台に乗った。
今期の計画は、カンサイHDに関しては公表していないが、中核のカンサイの売上高は3・4%増の210億円、事業会社11社の単純合計売上高は1・6%増の312億円に目標設定しているが、「新型コロナウイルス感染拡大の影響は未知数」と話している。

2020年6月30日発行