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売上高は7・4%増の348億円で増収増益 南陽3月期


週刊経済2022年5月24日発行

経常利益は29・9%増の26億円

福岡市博多区博多駅前3丁目の機械商社・㈱南陽(武内英一郎社長)の2022年3月期連結決算は、売上高が前期比7・4%増の348億1800万円、経常利益が同29・9%増の26億5900万円の増収増益となった。
営業利益は同28・8%増の23億9900万円、当期純利益は同30・8%増の17億3900万円。建設機械事業では熊本地区を中心に発生した令和2年7月豪雨の復旧工事が継続する一方、新型コロナウイルスやその変異株の感染拡大に伴う影響や部品不足で長納期化が続いたことから不安定な状況で推移。こうした状況下で、販売部門では長納期化に対応するため、先行手配していた在庫や即納可能な中古機械・車両などの商品を中心に提案営業を強化するとともに、新たに導入したデモ機の活用を進め、既存取引先の需要掘り起こしにも努めた。また、レンタル部門では災害復旧工事や国土強靭(きょうじん)化などでニーズが高まっている地域への設備投資を強化し、需要の取り込みに注力した。この結果、売上高は同3・4%増の133億8700万円、セグメント利益は同24・7%増の16億8100万円となった。
産業機器事業では、新型コロナウイルスやその変異株の感染拡大に伴う影響が継続したほか、半導体や部品不足が深刻化するとともに中国経済の失速の影響も顕在化するなど、不安定な状況で推移。こうした状況下で、半導体不足を受けて増産対応に取り組む半導体やロボット市場に向けた提案営業の強化とともにメーカーとのタイアップで新商品の開発にも努めた。また、継続して生産部品や消耗部品の拡販にも努めた結果、売上高は同10・5%増の209億6200万円、セグメント利益は同33・3%増の12億5400万円と伸びた。
砕石事業では護岸工事などの公共工事の受注獲得に努めるとともに、民間企業への営業強化にも取り組んだ。しかしながら、全体の取引量の減少や生産設備機械の稼働トラブルに伴う生産効率の低下に加え、燃料費の価格高騰に伴うコスト増加などで、売上高は同4%減の4億6800万円。前期にはセグメント利益6千万円を計上したが、1400万円のセグメント損失となった。
今期の見込みは、売上高が前期比6・3%増の370億円、経常利益が同1・5%増の27億円。営業利益は同8・3%増の26億円、純利益は同0・6%増の17億5千円を見込んでいる。