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売上高は3・9%減の477億9400万円 高田工業所3月期連結


週刊経済2021年6月15日発行

国内事業は微減収・増益

プラント建設の㈱高田工業所(北九州市八幡西区築地町、髙田寿一郎社長)の3月期連結決算は、売上高が前期比3・9%減の477億9400万円、経常利益は同2・3%減の22億400万円の減収減益だった。
海外事業が新型コロナの影響で大幅減となったため。連結営業利益は11・6%減の20億3600万円、当期純利益は26・1%減の10億5400万円だった。個別業績(国内事業)は売上高が0・3%の微減、営業利益は11・8%増、経常利益は15・8%、当期純利益は0・2%増と堅調だった。髙田社長は「海外の売上高は前期の約半分。特にマレーシアはロックダウン状態が続いてほとんど活動できなかった。国内でも新型コロナによる工事のストップや遅延を懸念していたが、現場の感染予防対策を強化したこともあり、工事への影響はなかった」と話している。
工事種別の売上高は、構成比率の高い化学プラントの定修工事が増えて18・6%増の216億2000万円だったが、製鉄プラントが5・9%減の114億6000万円、エレクトロニクス関連設備は0・9%減34億7700万円、電力設備は35・0%減の33億5000万円、石油・天然ガスプラントは6・7%減の17億8300万円、社会インフラ設備は23・9%減の7億8400万円、その他は25・9%減の17億5400万円で、全体では微減となった。また当期の受注状況は、化学プラント、石油・天然ガスプラントは底堅く、エレクトロニクスは大幅増、一方、製鉄プラント、電力設備は大幅減で、全体の受注高は17・1%減の394億1300万円と前期を下回った。
今期から「収益認識に関する会計基準」を適用するため、今期業績予想の前年比は出していないが、連結売上高は460億円、営業利益は11億7000万円、経常利益は11億5000万円、当期純利益は8億円を見込む。髙田社長は今期の見通しについて「受注と売り上げで1年ほどのタイムラグがあるため、今期業績は厳しい見通しだが、前期、工事が先送りになった電力設備ではプラスを見込んでいる」と話している。