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売上高は3・1%増の509億3600万円 サニックス3月期


週刊経済2022年5月31日発行

売電のコスト増で大幅赤字に

環境衛生業㈱サニックス(福岡市博多区博多駅東2丁目、宗政寛社長)の3月期連結決算は、売上高が前期比3・1%増の509億3600万円、経常損益は29億円の損失(前期は20億9100万円の利益)だった。
エネルギー事業部門の新電力事業で、卸電力取引市場(JEPX)の価格高騰にロシア・ウクライナ情勢による世界的エネルギー価格の高騰も加わり、電力調達コストが大幅に増加したことで同部門の営業損失が前期比約8・4倍の44億3500万円となったほか、太陽光発電のSE(ソーラー・エンジニアリング)事業部門の売上高減少や材料価格の上昇、環境資源開発事業部門の苫小牧発電所の法定点検等に伴う修繕費計上などもあり、全体の営業損失は26億1800万円(前期は23億2500万円の利益)、さらに当期純損失はSE事業部門、エネルギー事業部門での将来の回収可能性を検討、所有する固定資産に係る減損損失を特別損失として計上したことで当期純損失は34億4900万円(前期は19億6500万円の利益)となった。
事業部門別の売上高は、SE事業部門が17・0%減の87億8千万円、HS(ホーム・サニテーション)事業部門が7・5%増の124億2100万円、ES(エスタブリッシュメント・サニテーション)事業部門が5・8%増の24億8700万円、環境資源開発事業部門が2・6%増の170億800万円、エネルギー事業部門は1・7%減の102億9600万円だった。同部門では電力調達価格の高騰で昨年12月から電力需給契約の新規申し込みを停止している。
今期は、売上高は0・8%増の513億1900万円、営業利益は21億1300万円、経常利益は18億4100万円、当期純利益は14億4100万円と黒字転換を予想している。