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売上高は14・9%増の56億8109万円で増収増益 室町ケミカル
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週刊経済2022年8月2日発行
健康食品と化学品事業の伸長
医薬・化学品製造・販売などの室町ケミカル㈱(大牟田市新勝立町、青木淳一社長)の2022年5月期決算は、売上高が前年同期比14・9%増の56億8109万円、経常利益が同24・7%増の8億3719万円で増収増益となった。
事業別では医薬品事業において、主力商品の抗てんかん用原薬をはじめ、輸入原薬の売り上げが大きく増加。新規の加工案件や受託合成案件の獲得も好調で、売上高は17・1%増の29億1321万円。一方で輸入原薬は自社製造原薬と比べて利益率が低いため、営業利益は4・8%減の4億5190万円となった。健康食品事業ではOEMゼリーの既存顧客への販売、新規案件の獲得ともに堅調で、製造工程を一部自動化する設備の導入による効率化も進めた結果、売上高は3・0%増の8億2399万円、営業利益は123万円で黒字転換した(前期は営業損失4418万円)。化学品事業ではイオン交換樹脂における半導体製造や医薬品製造向けの自社加工品需要に落ち着きが見られたものの、仕入販売品の新規案件獲得が進み、売上高は17・4%増の19億4388万円、営業損失は前期の6113万円から1580万円に改善した。
3カ年中期経営計画のスタートとなる今期は、医薬品事業の輸入原薬販売や化学品事業のイオン交換樹脂販売で大きな伸長を見込んでいるが、これらの商品販売は自社製造・加工品に比べて利益率が低く、原材料・燃料価格の上昇や円安の影響で利益率は低下を予測。その上で、将来に向けた開発、拡販に取り組み、新製品の立ち上げや新規案件の獲得を加速することで、売上高は7・4%増の61億円、経常利益は14・9%増の3億6千万円を見込む。