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売上高は13・1%増の452億円 リックス


週刊経済2023年5月30日発行号

経常利益は37億4800万円

福岡市博多区山王1丁目の機械商社・リックス㈱(安井卓社長)の2023年3月期の連結決算は、売上高が前期比13・1%増の452億2300万円、経常利益が同25・5%増の37億4800万円で増収増益となった。
営業利益は同28・9%増の33億2600万円、当期純利益は同34・7%増の27億6300万円だった。主要取引業界別の売上高では、鉄鋼業界向けの売上高が同8%増の122億3200万円。整備部門だけでなく操業部門への営業活動に注力した結果、製鋼操業用特殊重機のほか安全対策用の柵や取付治具、熱延工程向け特殊バルブの売り上げが伸びた。また海外製鉄所の台風被害復旧向け機材の販売も売り上げ増に寄与した。
自動車業界向けの売上高は、同18%増の94億4600万円。電池やモーター分野への営業・提案活動に力を入れた結果、脱泡機の販売やモーター製造工程向け自動化案件の受注などが増加した。電子・半導体業界向けの売上高は、同17・7%増の68億7700万円。設備・保全部門に対する営業活動に注力した結果、半導体後工程向けにフラックス洗浄装置の販売が伸び、半導体エッチング装置向けの部材の受注が増えた。
ゴム・タイヤ業界向けでは、開発案件のフォローや新規案件、設備投資に関する営業活動に力をいれた結果、バルブ・タイヤ関連機器や断熱板の販売が国内・国外問わず好調で、売上高は同26・9%増の33億9400万円だった。工作機械業界向けでは、工作機械の複合化、自動化の要求に対し営業・開発に注力した結果、ロータリージョイントの売り上げが継続して伸びたことに加え、周辺機器の需要も高まった。また濾過装置メーカーや加工機メーカー向けのポンプ類の販売が増加。売上高は同30%増の24億3600万円となった。
高機能材業界向けでは、高機能フィルム業界や医薬・化粧品分野の開拓に力を入れた結果、原料供給用タンクの新設案件やそれに付随するポンプ類の受注などで売り上げが増加。売上高は同13・6%増の19億7300万円となった。環境業界向けでは、環境産業や水ビジネスへの深耕に注力し、水処理プラント向けポンプなどの機器や省エネに関するインバーター類、焼却設備向けの環境対策品の販売が売り上げ増に寄与。売上高は同7・7%増の20億9400万円だった。
一方、紙パルプ業界向けでは、CNF分野向け装置の受注などで売り上げを伸ばしたものの、原動機類が非更新時期であったことなどによる落ち込みを埋めるまでに至らず、売上高は同8・6%減の7億8900万円となった。
今期の売上高見込みは前期比4・1%増の471億円で、経常利益は同5・3%減の35億5000万円。営業利益は同3・4%増の34億4000万円、純利益は同12・1%減の24億3000万円を見込んでいる。