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売上高は0・8%増の219億6400万円 大石産業3月期


週刊経済2024年5月29日発行号

経常利益は3・6%減の13億4700万円

産業用包装資材メーカーの大石産業㈱(北九州市八幡東区桃園2丁目、山口博章社長)の2024年3月期連結決算は、売上高が前期比0・8%増の219億6400万円、経常利益が3・6%減の13億4700万円で増収減益だった。
売上高は、各主要製品で数量減はあったものの、原燃料価格の高騰に対処するための販売価格修正の効果に加え、パルプモウルド製食品用容器、事務機器用パルプモウルドトレーの拡販などが寄与。利益面では、販売価格修正の効果があった一方で、主に各製品の販売数量減少と製造固定費増が響いた。営業利益は3・5%減の10億8600万円。また、昨年3月に発生した八戸工場の火災にかかる受取損害保険金として2億5100万円の特別利益を計上。さらに、訴訟終結による役員退職慰労金の一部不支給に伴う役員退職慰労金返還額5700万円を特別利益に計上しており、当期純利益は18%増の10億6500万円となった。
今期は売上高が前期比6・8%増の234億5000万円、営業利益が7・7%増の11億7000万円、経常利益が3・9%増の14億円、当期純利益が3・8%減の10億2500万円で増収増益を見込んでいる。

3カ年中計最終年度の目標値を修正

また同社は、2023年3月期からの3カ年中期経営計画の目標値を修正した。
中国経済の鈍化に伴いASEAN各国の輸出企業が低迷したことや、ASEAN域内での競争激化を背景に、海外事業の計画の見直しを余儀なくされた。また、原燃料費および物流費の上昇に加え円安の進行もあり、計画策定時点から事業環境が大きく変化したことによるもの。最終年度となる今期(2025年3月期)の売上高を当初計画の238億円から234億円、経常利益を20億円から14億円、経常利益率を8・7%から6%に修正している。