NEWS

売上高は0・4%減の178億円で減収増益 はせがわ3月期


週刊経済2021年6月8日発行

様々な営業施策でコロナ禍の影響抑える

仏壇販売の最大手・㈱はせがわ(福岡市博多区上川端町、新貝三四郎社長)の2021年3月期連結決算は、売上高が前年同期比0・4%減の178億3800万円、経常利益が10億8700万円(昨年は9億5100万円の赤字)で減収増益だった。
新型コロナウイルス感染症の影響により4月から5月にかけて約1カ月間休業したことや今年1月から約2カ月間時短営業したが、TVCMや新聞広告、地域特性に合わせた新聞折込チラシなどの販促活動を展開。主力の仏壇仏具は東日本エリアでは販売基数は減少したものの販売単価が改善されたことから1・6%増(100億5600万円)となった。また、これまで営業部が担当してきた墓石販売の企画立案機能を独立させ、屋内墓苑部の機能と統合した聖石推進部の新設、ホームページ上での事業認知度の向上や集客拡大などを図った。このほか、店舗展開についても、顧客が利用しやすい立地や店舗形態の検討とともに移転や統廃合を進めるなど、各事業分野において様々な施策を進めた結果、売上高は微減(▲0・4%)にとどまった。
一方、経費については販売促進を実施できなかったことや従来活動が制限されたことで販売費・一般管理費ともに前年を下回った。さらに緊急事態宣言に伴う臨時休業期間中に発生した固定費(人件費約2億1500万円、賃借料等設備経費1億円)と基幹システム開発中止による損失(4億500万円)を特別損失に計上したことと、7月以降に申請した新型コロナウイルス感染症に伴う雇用調整助成金などを特別利益にしたことで大幅増益となった。
通期では売上高が5・9%増の189億円、経常利益が40・2%減の6億5千万円の増収減益を見込んでいる。