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売上高は0・2%増の7022億円8400万円 TOTO


週刊経済2024年5月29日発行号

経常利益は5・9%減

衛生陶器製造のTOTO㈱(北九州市小倉北区中島2丁目、清田徳明社長)の2024年3月期連結決算は、売上高が前年比0・2%増の7022億8400万円、経常利益が同5・9%減の515億1500万円の増収減益だった。営業利益は同12・9%減の427億6600万円、当期純利益は同4・5%減の371億9600万円。
主なセグメントでは、国内住設事業において住宅リモデルは増収したが、新築は減収、パブリック用途ではリモデル・新築ともに前年並みで増収増益となった。海外住設事業では、中国大陸事業において長引く不動産市況低迷の影響を受けながら事業活動を推進したが減収減益。さらなるブランド価値向上を目指して「ネオレスト」、「ウォシュレット」の販売活動を強化と、新築依存体質からリモデルへの転換による新たなビジネスモデルの基盤構築と需要開拓に取り組む。アジア・オセアニア事業では高級ブランドとしての認知度を生かし、台湾地域やベトナムでは「ウォシュレット」や節水大便器を中心とした顧客接点強化など、それぞれの国・地域における販売力強化及びアフターサービス体制の整備に取り組み、増収減益となっている。米州事業では不動産市況低迷の中でも堅調に推移し、ショールーム展示の拡充やホームページの充実、eコマース、アフターサービス体制の整備など、顧客接点の強化や効率的な供給体制づくりで増収、営業利益は27億7400万円(前期は営業損失12億9700万円)で黒字転換した。欧州事業は5スターホテルなど高級現場における商品の採用が進んでいるが減収、赤字となっている。また、新領域事業のセラミック事業においては、新設工場への半導体製造装置需要の減少や既設工場での稼働縮小に伴う交換需要も在庫調整局面の影響を受けて減収減益。
今期は売上高が6・8%増の7500億円、経常利益が6・8%減の480億円、営業利益が12・2%増の480億円、当期純利益は0・8%増の375億円を見込む。