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売上高は前期比0・8%増の売上789億円 井筒屋


9月までに本店の本館、新館リニューアル

㈱井筒屋(北九州市小倉北区船場町、影山英雄社長)の19年2月期連結決算は、売上高は前期比0・8%増の789億5500万円、経常利益は同期比41・7%増の7億9500万円の増収増益だった。
百貨店業では本店の本館地階グローサリー売り場のリニューアルや、アウトドアブランド「モンベル」、高級時計「ロレックス」のショップ展開など人気ブランドを導入、1階には人気の化粧品ブランド「ボビイブラウン」をオープンするなど、好調が続く化粧品の強化を図った。また、インバウンド需要への取り組み強化策として、昨年3月に中国の電子決済サービス「アリペイ」と「ウィーチャットペイ」を導入したことで、インバウンド売上は前年を大きく上回ったという。
同社では「井筒屋グループ中期3ヵ年経営計画」を推進し最終年だった同期で、将来的に収益改善が見込めない店舗、事業の構造改革を実施。同社結子会社の㈱山口井筒屋宇部店を18年12月末日、㈱コレット井筒屋(通称、コレット)を19年2月末日で閉館した。また、井筒屋黒崎店を今年8月から現状の7層から3層へ規模を縮小し営業を継続する。サテライトショップでは昨年10月に飯塚・井筒屋サロンの後継店として「イオン穂波ショッピングセンター」内に飯塚ショップを新たにオープンしている。
今年3月からは9月まで井筒屋本店本館、新館の大規模リニューアルに着手。化粧品、時計コーナーの大幅拡大を実施。中でも本館では、美容ニーズの変化を背景に新たに化粧品6ブランドを追加し、30ブランドを展開。時計売り場も100㎡増床し、新たに11ブランドを追加。新規ブランド「パルミ ジャーニ」は日本初のVIPルームを併設する。
同社は今期、2019年からのグループ中期3ヵ年経営計画を発表しており、「中長期的な将来展望を踏まえ経営資源の選択と集中による収益力の向上とさらなる組織構造改革を実施し、将来にわたる安定的な収益基盤の確立と、財務体質の健全化に努める」とコメント。今期は売上高17・7%減の650億円、経常利益24・5%減の600億円を見込んでいる。

2019年6月4日発行