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売上高は前期並みの110億円 トランスジェニック3月期


週刊経済2021年6月22日発行

利益面は大幅増

創薬支援事業、投資・コンサルティング事業の㈱トランスジェニック(福岡市中央区天神2丁目、福永健司社長)の21年3月期決算は、売上高が前期並みの110億4600万円、経常利益が前期比9・5倍の8億9100万円で増益となった。
医薬品開発業務受託などの創薬支援事業では、新型コロナの検査数増加に対する支援のため、子会社の㈱ジェネティックラボが札幌市、北海道からPCR検査の受託を開始。新型コロナの影響で受注活動の低下を余儀なくされていた臨床試験・非臨床試験受託も、WEB面談などコロナ禍での営業活動が定着し、新規受注が順調に回復したことで、セグメント売上高は前期比28・2%増の35億8347万円、セグメント利益は7億4542万円となった。投資・コンサルティング(TGBS)事業では、20年3月に連結子会社となったギャラックス貿易㈱のEコマースの売り上げが寄与した一方で、ガラス加工機器等の輸入販売を手掛ける㈱TGMが企業の設備投資抑制の影響を受けたほか、消費低迷による㈱アウトレットプラザの売り上げ減少などによって、セグメント売上高は前期比9・4%減の74億8647万円、セグメント利益は同12・0%減の3億2542万円となった。
利益面では、創薬支援事業のPCR検査受託の伸長や、TGBS事業のM&Aや粗利改善による利益増が寄与し、営業利益は前期比5・1倍の8億9187万円で大幅増益となった。当期純利益は5億4600万円(前期は4億4千万円の赤字)で、営業利益、経常利益、当期純利益はすべて過去最高。
22年3月期は売上高が前期比8・6%増の120億円、経常利益が同23・3%増の11億円で、増収増益を見込む。