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売上高が初の400億円突破  電通九州    経常利益、当期純利益も過去最高に


 広告代理業、株式会社電通九州(福岡市中央区赤坂1丁目、堀宏明社長)の2015年3月期決算は、売上高が前期比13・5%増の410億8500万円、経常利益が5・7%増の15億7500万円で増収増益となった。売上高は1995年1月の設立以来初の400億円突破、経常利益や、7・0%増の9億4600万円だった当期純利益も過去最高を更新した。
 「2014年(平成26年)日本の広告費」(電通調べ。今年2月24日発表)によると、14年(暦年)の日本の総広告費は前年比2・9%増の6兆1522億円と3年連続で増加。九州域内でもテレビやインターネットなどのデジタルメディアを中心に広告出稿を重視する企業が増加し、広告市場は堅調に推移した。その中で、同社は多彩なニーズへの対応力向上で、前期に続いて通信販売分野やデジタルメディア領域が伸長。加えて、新規取引先の開拓や既存取引先の需要掘り起こしも奏功し、売上高は前期と比べて約50億円の大幅な増収となった。増収は2期連続。また、利益面では増収効果に加え、営業経費の全社的なコストコントロールを引き続き推進し、経常利益、当期純利益ともに3期連続の増益となった。
 今期予想数値は公表していないが、同社では「引き続き得意先の多彩なニーズに即応していき、増収増益を目指すとともに、地域創生の流れの中で広告会社という枠を超えて地域活性化に役立っていきたい」と話している。
 同社は株式会社電通の国内営業ネットワーク再編に伴い、1995年1月に株式会社電通100%出資の地域会社として設立。資本金4億円。従業員数302人。売上高は設立以来、九州の広告会社でトップ。

 新取締役に電通の安部第1営業局専任局次長

 また、同社の新取締役に親会社、株式会社電通の安部嘉弘(あべ・よしひろ)第1営業局専任局次長が就任する。6月23日付。
 安部氏は福岡県出身。1960年7月5日生まれの54歳。早稲田大学教育学部卒。83年4月株式会社電通入社、同5月東京本社第5営業局、2000年4月メディア第2本部衛星メディア局業務推進部長、09年1月第8営業局局次長を経て、11年5月から第1営業局専任局次長を務めていた。電通九州では、営業部門と支社を担当する。
 今回の役員人事ではこのほか、嘉村裕三常務が退任し電通に帰任。監査役(非常勤)には電通の松井至監査役会室グループ監査役部専任局次長に代わって、同じく電通の大本東監査役会室グループ監査役部専任部長が就任する。
 新体制は次の通り。
 ▼社長 堀宏明▼専務 メディア部門・統轄部門担当木村研二▼取締役 ソリューション部門担当川端淳一、営業部門・支社担当(株式会社電通第1営業局専任局次長)安部嘉弘、建設業関連業務担務満江昭生▼非常勤取締役 株式会社電通ビジネス統括局専任部長篠原大介▼監査役 株式会社電通監査役会室グループ監査役部専任部長大本東▼退任 常務嘉村裕三、監査役松井至