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増収に転じ2期連続で過去最高益を更新 カンサイホールディングス


週刊経済2022年6月28日発行

売上高は1・5%増の256億円

電設資材卸売の九州最大手、㈱カンサイを中核事業会社とする㈱カンサイホールディングス(福岡市博多区東比恵3丁目、忍田勉社長)の2022年3月期決算は、売上高が前期比1・5%増の256億62万円、経常利益が同4・1%増の4億2551万円で増収増益だった。
大型展示会を2年連続で中止し、下半期は資材調達の遅れに伴い工期にずれが生じるなどの影響が顕著になってきたが、中核事業会社で九州最大手の電設資材卸、㈱カンサイをはじめ事業会社10社(今年1月設立の新会社除く)のうち4社が増収となり、2期ぶりの増収。近年取り組む利益率重視の営業施策やコストコントロールの継続で、経常利益、当期純利益は共に2期連続で過去最高を更新した。当期純利益は4・7%増の3億285万円だった。
事業会社別の売上高を見ると、中核の㈱カンサイは4・2%増の195億4666万円。他の電材卸は、電線関連を得意とする九州昭和㈱が商品単価上昇などもあり7・5%増の14億4026万円、長崎地区の地域販社、㈱カンサイ西九州社が6・8%増の22億2653万円と増収。老舗の㈱日進商会が4・6%減の9億3767万円、鹿児島地区の㈱カンサイ南九州社が9・4%減の9億8008万円、山口県のエコプラス㈱が6・3%減の10億5823万円だった。
電材卸以外では、弱電工事全般の㈱ロッコウアトムが7・3%減の10億3839万円と5期ぶりの減収。住宅設備機器販売・住宅リフォームの㈱カンサイしんこうが前の期に事業体制を変更した影響で57・1%減の6億3623万円。空調・管工事用資材卸売の㈱サワヤマ機材が1・8%減の1億7364万円、沖縄の空調・省エネ工事会社、㈱アイ・シー・エスが前期の反動で60・7%増の2億4110万円だった。結果、事業会社10社の単純合計売上高は前期(12社)と比べて1・4%減の282億7883万円となった。
今期、中核のカンサイは執行役員制を導入し4エリアに再編した事業体制に変更。3月からインテリア商材販売の新会社、㈱カンサイテックデザインの営業を開始し、事業会社11社体制となった。計画値はカンサイHDについては公表していないが、中核のカンサイの売上高は3%増の191億650万円(カンサイHDに電設事業部として移管した旧特機事業部除く)、事業会社11社とカンサイHD電設事業部からなる事業部門の単純合計売上高は前期の10社合計と比較して7・7%増の304億5420万円に目標設定している。