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埼玉県三郷市に初の首都圏での物流施設開発 JR九州


週刊経済2025年1月29日発行号

三菱地所や住友倉庫との共同事業

九州旅客鉄道㈱(JR九州、福岡市博多区博多駅前3丁目、古宮洋二社長)は1月14日、三菱地所㈱や㈱住友倉庫と共同で埼玉県三郷市彦糸2丁目の三郷北部土地区画整理事業地内に大規模マルチテナント型物流施設「ロジクロス三郷」を着工した。完成は2026年8月予定。

同施設は、三菱地所の物流施設「ロジクロス」シリーズの第23号物件で、同社出資の特定目的会社、JR九州、住友倉庫の3社による共同事業。JR九州にとっては初の首都圏における物流施設開発、住友倉庫にとっては不動産事業としての物流施設開発への本格進出となる。三菱地所によるプロジェクトマネジメントのもと地上5階建て、延べ床面積約13・5万㎡(約4万850坪)のダブルランプ型の物流施設を開発する。

場所は東京外環自動車道外環三郷西ICから約2㎞、JR武蔵野線新三郷駅から約2・3㎞、東武バス「十街区」、「彦郷小学校前」そば。敷地面積は約5万4535㎡(約1万6500坪)。東京都内や関東一円へのアクセスが容易な配送利便性の高いエリアに立地し、最寄りのJR新三郷駅から同施設付近までバスが運行し雇用を確保しやすい環境という。

区画整理事業エリア内の物流施設で唯一ダブルランプを備え、効率的な搬入・搬出が可能。一般倉庫では保管ができない、アルコール・化粧品類や需要が拡大しているリチウムイオンバッテリーなど、消防法上の危険物第4類相当が保管可能な危険物倉庫を設け、多様なニーズに対応するほか、中央車路を採用しており、最小募集区画は約950坪と小割ニーズにも対応可能。各区画内に駐車場として活用できるトラックバースを設けることで車庫証明が取得でき、テナントの車両運用の自由度を向上させ、多様な業種や運用形態に対応する。また、複数の休憩室や非常用発電機の設置、屋上への太陽光発電設備の導入などを予定し、テナント従業員満足や防災・環境への配慮を特徴としている。