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地域IXにおけるトラフィック流通効率化の実証実験 QTnet


ソフトバンク子会社など4社共同で

九電グループの情報通信事業会社・㈱QTnet(福岡市中央区天神1丁目、岩﨑和人社長)は12月10日、ソフトバンク㈱の子会社でインターネットエクスチェンジ(IX)事業のBBIX㈱(東京都港区、牧園啓市社長)など4社共同で、地域IXにおけるトラフィック(通信量)流通効率化の実証実験を仙台と福岡で来年3月末まで実施すると発表した。
インターネットの通信量は継続的な増加に加え、在宅勤務や在宅授業など行動様式の変化によって増大。特に首都圏や関西圏に集積するコンテンツ事業者からの送出の増大が顕著で、これらの需要への対応が周辺地域のインターネット接続事業者の大きな課題となっている。今回の実証実験は総務省が今年4月に公募した「トラヒック流通効率化に向けた地域IXに関する調査研究の請負」でBBIXが請負人に選定されて実施する一環。参加するのはBBIXやQTnetのほか、トランスコスモス㈱やKDDI㈱が出資する㈱Jストリーム(東京都港区、石松俊雄社長)、東北電力㈱子会社の東北インテリジェント通信㈱(略称TOHKnet、仙台市青葉区、三浦直人社長)。
実証実験では、Jストリームのコンテンツ配信基盤システムをTOHKnetの仙台中央データセンターとQTnetの福岡第3データセンターに構築し、両データセンターに開設済みのBBIX仙台センターや同福岡センターを経由して、各地域のISPにコンテンツを配信する。既存の首都圏や関西圏からの配信との差異を計測することで、配信品質や耐障害性の向上、地域における回線帯域の拡張性の確保やコスト削減効果などを測定し、IXが地域のインターネット事業者の課題解決に寄与することを検証する。

2020年12月22発行