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地域原料活用のメタネーション実証事業 西部ガス


週刊経済2023年12月19日発行号

九州大学や日本ガス協会などと共同で

西部ガス㈱(福岡市博多区千代1丁目、道永幸典社長)は、九州大学や一般社団法人日本ガス協会など8者と共同で水素と二酸化炭素(CO2)から都市ガス原料の主成分であるメタンを合成するメタネーションの実証事業を始めた。
地域資源である再生可能エネルギーの余剰電力や近隣工場から発生する副生水素・未利用CO2を有効活用したメタネーションにより「e―methane(e─メタン)」を大量生産するもので、製造コストの低減と環境価値提供を目指す。実証では西部ガスが代表事業者としてプロジェクトを総括。同社の貯蔵施設「ひびきLNG基地」(北九州市若松区)内に製造設備を建設し、九州大学や同大発のスタートアップ㈱JCCLがCO2を回収する技術開発を手掛ける。このほか㈱IHIがe─メタン製造コストの最適化システムとCO2トレーサビリティPFの開発を、日本ガス協会がCO2トレーサビリティPFの運用検証、評価を担当する。総事業費は約10億円で、25年夏にはe─メタンを含んだ都市ガスを提供するという。
今回の実証事業参加企業・団体は西部ガス(代表事業者)、IHI、JCCL、九州大学、日本ガス協会、ひびきエル・エヌ・ジー㈱、北海道ガス㈱、広島ガス㈱、日本ガス協会㈱。