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地価動向、「実感値」、「予測値」ともにマイナス幅が改善 県不動産鑑定士協会


週刊経済2022年3月8日発行

3期連続の改善

公益社団法人・福岡県不動産鑑定士協会(事務局・福岡市博多区祇園町、石田美紀子会長)は2月22日、不動産市況DI(第14回調査)を発表した。県全体の地価動向は「実感値」で前回調査(昨年8月発表の第13回調査)に比べて6・7ポイント改善し、プラス21・4、「予想値」では9・2ポイント改善のプラス8・0と第12回調査時から3期連続の改善となった。
調査は2015(平成27年)年以来、1月と7月に現状の「実感」と半年後の見通しを「予測」に分けて実施。第11回調査(2020年7月)からコロナ禍の影響でマイナスが続いているものの、「実感値」、「予測値」とともに改善傾向にある。主要都市別における「実感値」で県全体では前回調査時と比べて6・7ポイント改善し、プラス21・4ポイント、福岡市は6・3ポイント改善し、プラス41・5ポイント、北九州市は7・4ポイント改善し、プラス4・3ポイント、久留米市は4・2ポイント増で、プラス17・9ポイントだった。その一方、「予測値は」は県全体で9・2ポイント改善し、プラス8・0ポイント、福岡市は8・0ポイント改善し、プラス23・1ポイント、北九州市は9・8ポイント改善、マイナス3・8ポイントといずれも回復基調にある。久留米市はマイナス2・5ポイントでプラス5・7ポイントだった。
福岡県の取引件数別におけるDI指数では、戸建販売件数が実感値でマイナス7・0ポイント(前回調査時はマイナス7・0ポイント)、予想値はマイナス9・2ポイント(同マイナス4・9ポイント)、マンション販売件数が実感値でマイナス19・3ポイント(同マイナス14・9ポイント)、予想値はマイナス9・8ポイント(同マイナス12・1ポイント)、仲介物件件数が実感値でマイナス14・6ポイント(同マイナス10・6ポイント)、予想値はマイナス11・1ポイント(同マイナス4・9ポイント)、建築件数が実感値でマイナス18・4ポイント(同マイナス11・5ポイント)、予想値はマイナス14・4ポイント(同マイナス11・8ポイント)と、前回調査時と同様にいずれもマイナスで推移。特にマンション販売や建築件数は減少したとの回答が多く、コロナで堅調だった戸建て販売の先行きを不安視する声も多かった。同協会では「地価動向の実感値は全県的に前回の調査時から引き続き改善傾向にあるが、予測値は地域による濃淡が見られる」と話している。今回の有効回答数は537。