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地下鉄七隈線延伸区間の新駅が完成 福岡市交通局
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週刊経済2022年12月27日発行
事業全体の進ちょく状況は90%
福岡市交通局は12月17日、2023年3月27日に開業する地下鉄七隈線延伸区間(天神南駅~博多駅)間の新駅「櫛田神社前駅」の駅舎や主要な駅設備が完成したことに伴い、報道陣向けに完成披露会を開いた。
同駅は2014年3月に着工し、11月末に建築・設備工事が完成。地下4階・地上4階(一部地上2階)建てで、延べ床面積は9447㎡。広さは七隈線16駅の中で最大の天神南駅と並ぶ規模。設備面では、福岡市地下鉄の駅で初めてタッチレス自動運転エレベーターを導入。ボタン操作を行うことなくエレベーターを呼び出せるシステムで、コロナ禍の非接触需要だけでなく、バリアフリーなどに配慮した。また、地中熱を利用する空調設備や、駅内すべての照明のLED化、時間帯に連動した調光システムによって、駅での電力使用量を50%削減する省エネ効果を見込む。さらに、構内のデザインは櫛田神社をはじめとした周辺の街並みとの調和を図り、博多織や博多人形といった福岡ゆかりの伝統工芸品75点を展示、博多祇園山笠の世界観を表現した装飾を施すなど、博多の歴史や伝統・文化の発信機能も持たせた。延伸区間の利用者数の見込みは1日約8・2万人、同駅での1日の乗車客数は近隣の祗園駅と同程度の約7千人を見込んでいる。延伸工事は全体で約90%まで進んでおり、案内サインの設置や博多駅区間の地下駅舎部の整備などを経て、1月末に完成予定。
完成披露会で、高島宗一郎市長は「地下鉄が市民の足として、福岡の発展に果たす役割は大きい。西南部の皆さんの利便性向上とともに、公共交通の利用促進にもつなげたい。沿線では地価が上がっており、街の勢力図が変わりつつある。市西南部の活性化にもつながれば」と話した。