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国交省の評価促進技術に選定  ヤマウ


小口止め工のハーフプレキャスト化技術

コンクリート製品の製造、販売などを手掛ける㈱ヤマウ(福岡市早良区東入部5丁目、小嶺啓藏社長)は6月22日、河川護岸工事などにおける小口止め工(ブロック積み擁壁の両端を防護するためにコンクリートなどで仕切る構造物)のハーフプレキャスト化技術「小口止太郎(こぐちとめたろう)」が国土交通省の評価促進技術に選定された。
国土交通省は民間企業などが開発した新技術を公共工事などで積極的に活用するための取り組みを実施しており、民間企業などが開発した技術情報を共有・提供する「新技術情報提供システム(NETIS)」を運営している。NETISでは新しい技術の情報収集や共有、国交省工事などでの新技術活用効果の評価などをしており、今回優れた技術の活用促進を図るため6つの技術を選定した。小口止太郎は島根県での公共工事実績に基づき、公共工事に関する技術水準向上などが見込まれて評価促進技術に選定された。同技術はコンクリート二次製品総合メーカー㈱イズコン(島根県出雲市、福田康伴社長)と共同開発したもので、2017年以来、100件以上の工事現場で使用されてきた。従来、小口止め工、横帯工用ブロック(護岸工事などで一定区間ごとに設け、破損の波及を防ぐ構造物)は現場で製造用の型枠を組み立て、コンクリートを流し込み構築していた。選定された技術では工場であらかじめ製造されたブロックを積み上げ、内部にコンクリートを流し込み構築するハーフプレキャスト化により、熟練工を必要とせず作業量軽減や効率化で、工期の短縮にもつながる。同社は「従来工法と比較し、高所作業も軽減することができる」と話している。
同社は1958年2月設立。資本金8億円。売上高230億8900万円(2020年3月期)。従業員228人。

2020年7月14日発行