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営業収益は4・1%減の1057億4200万円  イオン九州中間決算


通期予想は統合効果で増収増益

イオン九州㈱(福岡市博多区博多駅南2丁目、柴田祐司社長)の21年2月期第2四半期決算は、営業収益が前年同期比4・1%減の1057億4200万円、経常損益は前年同期の1億7100万円から8億4700万円まで赤字が拡大した。
6月から8月の既存店売り上げは前年同期比2・2%増と回復基調となったが、新型コロナの影響による第1四半期のマイナスを補うことはできず減収。利益面では、営業収益の減少に加え、利益率の高い衣料品を中心に浴衣や水着、トラベル関連用品など社会行事関連の売り上げが減少したため売上総利益率が低下、営業総利益が前年同期比6・6%減となった。一方、マスクやハンドジェルなどの衛生用品、手作りマスク関連商品は伸長。ネットスーパーでは3月から配送件数を1日当たり300件増便するなど利便性向上に取り組んだ結果、配達件数は前年同期比約1・2倍、売り上げは同約1・3倍と伸長した。また、コロナ禍での巣ごもり需要を反映し、ホームセンター(HC)事業の売上高は前年同期比15・9%増の103億3700万円となった。通期では、9月1日付で経営統合したマックスバリュ九州㈱、イオンストア九州㈱の下期計画を反映し、営業収益が前期比52・8%増の3400億円、経常利益が同2・2倍の19億円で増収増益を見込んでいる。予想には、緊急事態宣言など大規模な社会・経済活動の制限が発生することは想定していない。
10月7日にオンラインで開いた決算説明会で、柴田社長は「大型店を中心に新型コロナの影響は残るが、全体では8月までに前年並みに戻ってきている。好調なHC事業については9月にオープンした新業態『ホームワイドプロ』を拡大するほか、ガーデニング専門店を九州全体に広げていきたい」、佐々木勉代取副社長は「マックスバリュ九州の中間期の売上高は前期比16・4%増で売り上げは上昇トレンドとなったが、客数は前年比マイナス。買い上げ点数が増えて単価が上がり、頻度が減っている。3月に承継したレッドキャベツ13店舗は一部ディスカウント業態の『BIG』に業態転換しながら活性化していく」と戦略を語った。

2020年10月20日発行