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古賀市で保管・運送・荷役業務の一貫物流サービス ヒサノ


週刊経済2021年7月20日発行

来年7月、倉庫業の許認可取得目指す

運送業の㈱ヒサノ(熊本市南区南高江2丁目、久保誠社長)は福岡営業所を現在の大野城市から古賀市青柳町に移転する計画を進めており、移転後は同地で来年5月に運送業を、同7月には新規に倉庫業の許認可を取得して営業倉庫の運営を開始、一貫物流サービス業に着手する。
同社の持ち株会社・㈱Q,sプランニングが総事業費10億円をかけ、同市の工業団地「ラ・アトレ古賀インダストリー」で10月に着工する倉庫・事務所に入居するもの。敷地面積は2万2398㎡で、新倉庫・事務所は鉄骨造り平屋建て、床面積は2582㎡、うち198㎡が事務所。新倉庫の床には、商品に衝撃や傷を与えないための養生用鉄板を敷設する。社員は11人を予定しており、うち6人を新規に採用する。
九州内では理化学機器・半導体関連卸企業の保管・運送・荷役業務のニーズが年々高まっているが、現福岡営業所の倉庫では保管・荷捌きスペースが少ないため、ニーズに応えきれておらず、受注の取りこぼしが発生しているほか、現倉庫は、裏手に御笠川が流れており、水害などの災害リスクが高く、BCPの観点からも早期の移転が課題になっていた。
久保社長は「新型コロナウイルス感染症対策機器の搬送需要の急増に加え、九州圏内では今後、半導体産業が集積する見込みで、半導体製造装置の保管から輸送・設置までの一貫物流サービスを提供することで、半導体製造装置サプライチェーンの一翼を担いたいと考えている。また、精密機器は100~300㎏と重たく輸送にも人手が必要で、人手不足の解消を目的とした共同配送の取り組みも進めたい」と話している。
同社は、1935(昭和10)年4月設立。資本金1千万円。2020年9月期売上高は7億7838万円、経常利益は2983万円、社員数は88人。