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双日と資本業務提携 ロイヤルHD
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週刊経済2021年3月2日発行
160億円の資本増強へ
ロイヤルホールディングス㈱(福岡市博多区那珂3丁目、黒須康宏社長)は、総合商社の双日(東京都千代田区、藤本昌義社長)と資本業務提携し、同社を割当先とする100億円の普通株式の発行に加え、みずほ銀行など主要取引4行から60億円の資本支援を受ける。3月31日付。
コロナ禍の影響の長期化と終息時期が不透明な中、ロイヤルHDは自己資本比率が2019年12月末時点の49・6%から、20年12月期には19・7%まで低下しており、経営を安定的に継続していくために自己資本増強による財務体質の改善を急ぐ。同時に双日との顧客基盤の共有、デジタルデータの活用による集客強化、食材・副資材含めた調達や物流改革のサポート、さらに総合商社である双日の国内外ネットワークやノウハウを、新規事業開発や海外事業の拡大に生かす。一方の双日もこれらのシナジーとロイヤルの商品力を消費者向けビジネスの新たなモデルの構築に生かすほか、ロイヤルの完全子会社である機内食事業の「ロイヤルインフライトケイタリング」の株式の60%を取得し連結子会社化するなど、航空産業をはじめとした非資源事業の強化を図る。
会見ではロイヤルHDの菊地唯夫会長が「双日のグローバルなネットワークを組み合わせた展開で、海外事業などのビジネスを拡大したい」と提携の意義を説明し、双日の藤本社長は「ロイヤルホストのノウハウを生かし、東南アジアでコンビニや総菜などのビジネスを展開したい」と抱負を語った。
15日に発表したロイヤルHDの2020年12月期の連結決算では純損益が275億3200万円で9期ぶりの通期赤字となり、赤字幅は過去最大となった。コロナ禍による業績回復の見通しが立たない中、財務改善が急務との判断から2020年9月頃から外部との提携を模索していた。