NEWS

博多区西月隈に古紙資源化施設を開設 福岡市一般廃棄物リサイクルセンター


市内事業者用

市内の収集運搬許可業者12社などが共同で設立した・福岡市一般廃棄物リサイクルセンター㈱(古賀雅史社長)は5月1日、同市博多区西月隈4丁目に市内の事業者から排出された古紙の選別や圧縮を行う施設を開設した。
現在多くの古紙回収業者がまとまった量しか回収しないため、小規模事業者から出る新聞紙や雑誌、段ボールなどの古紙は、他の可燃ごみと一緒に収集運搬業者が回収。そのため事業者も古紙が資源になると理解していながら可燃ごみに含めていることが多いという。少量の古紙でもポリ袋で回収する新施設「市リサイクルベース」が稼働したことにより、事業者は古紙と可燃ごみと分けて袋に入れ、収集運搬業者に渡すだけの作業でリサイクルと事業ごみ処理費が削減できる。
施設の場所は福岡都市高速環状線「上月隈交差点」北側。敷地面積は約4000㎡で建屋は1365㎡。中2階スペースで作業員がポリ袋で収集された新聞、雑誌、段ボールなど種類ごとに手作業で選別し、1階スペースで圧縮梱包を行い、製紙原料として古紙問屋に売却する。市によると2016年度、約25万トンの事業系燃えるごみを回収したが、うち7万トンの3割がリサイクル可能な古紙だった。古紙の処分料金は1キロ7円とし、可燃ごみ処分費の半額となり、また施設で選別するため、事業者は古紙を袋に入れる簡単な作業だけで、費用負担が見込めるという。
新施設では最大年間3万トンの処理能力があり、初年度6000トン、5年後1万2000トンを目指している。市では「事業者にリサイクル意識をもっていただくよう、リサイクルベースを周知させていきたい」と話している。施設は昨年9月に着工しており、総工費約4億円の半額程度を市の「福岡市事業系ごみ資源化推進ファンド」で支援する予定としている。

2018年5月15日発行