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博多区東那珂に国際物流事業の新拠点を来年9月開設 西日本鉄道


週刊経済2021年7月6日発行

九州とアジアを結ぶ物流の中枢拠点に

西日本鉄道㈱(福岡市博多区博多駅前3丁目、林田浩一社長)は来年9月、同区東那珂2丁目に国際物流事業本部の物流新拠点として「福岡ロジスティクスセンター」を開設する。
これは長期ビジョンや22年度までの“修正”第15次中期経営計画の重点戦略として、国際物流事業本部においてフォワーディング事業の戦略的拡大、ロジスティクス事業の拡大、成長産業における特定の取扱品目の拡大による営業強化を推進する一環。九州における半導体・自動車・食品などの旺盛なロジスティクス需要に対応するため、九州とアジアを結ぶ物流の中枢拠点として、顧客のサプライチェーンへのさらなる貢献を目指す。
新拠点は福岡空港、博多港、福岡都市高速環状線に近く、航空・海上輸送サービスの提供に適した立地。敷地面積は5575㎡。来年8月完成予定の建物はRCSS造(一部鉄骨造)地上4階建てで、延べ床面積は1万1558㎡(倉庫9793㎡、事務所1331㎡)。1階が常温倉庫(保税倉庫)、2、4階が空調倉庫、3階冷蔵倉庫と空調倉庫で構成し、各階の天井高は5・5m、床荷重は1・5t/㎡。土地建物所有者の清水建設㈱から一括賃借する。開設に際して、現在福岡地区に複数ある倉庫を集約して業務効率化を図るとともに、現在の約4倍の総面積と立地優位性を生かしてサービス充実や品質向上を図ることで九州発着の輸出入貨物の取り扱いを拡大する。
また、冷蔵倉庫には温度調整管理機能を備え、生鮮食品や生花などの保管が可能。西鉄運輸㈱と協働し、保冷保管・保冷輸送をつなげたコールドチェーンを構築することで、西鉄ブランドによるグループシナジーを追求し、アジアをはじめ世界で需要のある九州の農産物の輸出拡大に寄与していく。このほか、非常用電源を設置しBCPに対応するほか、西鉄運輸による輸出入貨物の集配送における共同運送の取り入れや、再利用可能な器材の導入など、ESG(環境・社会・ガバナンス)視点の取り組みを推進していく方針。