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南区清水2丁目の工場を増築オープン   福さ屋   生産能力は30%増に


 辛子明太子製造販売の福さ屋株式会社(福岡市博多区博多駅前1丁目、佐々木吉夫社長)が増築している同市南区清水2丁目の3階建て工場が7月14日に完成、同21日から稼働する。
 10年前から定期的に購入していた隣接地に増築し、既存部分も改築していた。食品衛生管理システム「HACCP」に対応すると同時に工場内の機械化を進め、生産性向上を目指すほか、社員の福利厚生環境を整備するため休憩室も拡大する。敷地面積1,189平方メートル、延べ床面積は1,710平方メートルで従来の約2倍、生産能力は従来の30%増となる。
 佐々木社長は「最新設備の機械を導入するなど長期的に工場の近代化を進めていきたい」と話している。

 公正取引委員会が佐々木社長を表彰

 また佐々木社長は、6月19日に辛子明太子業界で初めて公正取引委員会から表彰を受けた。
 1989年に「全国辛子めんたいこ食品公正取引協議会」を設立し、業界の自主ルールづくりに貢献したことが評価された。当時、辛子明太子業界においてパッケージの過大包装や不適切な表示などが問題になったため、同協議会を設立し、「老舗」「元祖」「最高級」など根拠のない表示の禁止や、必要表示事項、パッケージのサイズに対して内容量を70%以上にするなどの規定をつくり、クリアした商品に公正マークを表示させ、消費者の信頼回復に努めた。現在では、同協議会に190社が登録している。
 佐々木社長は「業界全体で大幅に経費がかさんだが、将来的な発展を目指して個々の企業の協力があったため成功した。業界全体の受賞だ」と話している。
 同社は1978年5月設立。資本金1,200万円。従業員65人。東京、大阪、北九州、福岡、博多に視点があり、直営店は本店、清水工場、博多駅のれん街、博多駅東の4カ所。関連会社に博多ステイションフード株式会社、株式会社福さ屋食品、有限会社フーズプランニングはかた、有限会社博多駅魚市がある。
 佐々木社長は北海道礼文郡出身。1933年9月27日生まれの72歳。中央大学法学部卒。趣味は旅行、ゴルフ、読書、ドラム演奏。