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医産学官共同で「睡眠負債」解決の取り組み開始 久留米市
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週刊経済2021年10月26日発行
東大発・ベンチャー、ブリヂストンなど参加
久留米市(大久保勉市長)は10月11日、統合失調症やうつ病など多くの疾患要因とされている「睡眠負債」の解消に向け、医産学官共同による解決に向けた取り組みを開始すると発表した。
同市に本社を置く東大発ベンチャー・㈱ACCELStars(同市百年公園、宮原禎社長)が世界最高精度の測定精度で睡眠と覚醒を測定できるウェアラブルデバイス「アクセルワン」を開発したことや、久留米大学(内村直尚学長=日本睡眠学会理事長)が1970年から睡眠研究に取り組み、40年前に大学病院に睡眠外来を開設していることから、共同研究や健康診断で睡眠測定などを実施する。公益財団法人・ふくおか公衆衛生推進機構(松田峻一良理事長)、久留米市医師会(田中二三郎会長)のほか、同社を創業の地とする㈱ブリヂストン(石橋秀一グローバルCEO)などが参加する。取り組みでは、シフト勤務のある㈱ブリヂストン社員がACCELStarsの「アクセルワン」を使って睡眠健診を実施、受診者の測定データなどをもとに睡眠を起因とする疾患や生活習慣予防関連を見据えた健診モデルの構築などを目指す。
10月11日に久留米市役所で開かれた共同記者会見では、久留米大附設高校出身で、ACCELStarsの創業者である上田泰己取締役CTO(東京大学大学院医学研究科教授)が「アクセルワン」を活用した睡眠健診や臨床研究支援などの事業概要を説明したほか、構成団体トップが「睡眠負債」解消に向けた取り組みへの意気込みなどを語った。会見で日本睡眠学会理事長を務める久留米大学の内村学長は「睡眠研究や睡眠外来の設置などでの下地を生かし、久留米の地から国民の健康を守る活動を展開していきたい」、㈱ブリヂストンの石橋グローバルCEOは「当社は創業90年。創業の地である久留米のために活動に参加した」などと話した。