NEWS

北側コンコース延伸部分、12月上旬に供用開始 福岡国際空港


週刊経済2023年9月5日発行号

工事進ちょく状況は8割

福岡国際空港㈱(FIAC、福岡市博多区大字下臼井、永竿哲哉社長)は8月23日、福岡空港国際線ターミナルビル等増改築工事で整備中の北側コンコース延伸部分について、今年12月上旬に全面供用を開始すると発表した。
国が実施する滑走路増設事業に合わせてFIACが進めている国際線ターミナル増改築の一環で、既存のターミナルの北側でコンコースを延伸する。北側コンコースは3階建て、延べ床面積は1万3500㎡。1階はピロティ、2階は到着コンコース、3階は出発搭乗待合室。現状は、北側の駐機場を利用する場合はバスで移動後に乗降しているが、延伸部分に6基のボーディングブリッジ(旅客搭乗橋)を新設することで、ターミナル内の搭乗待合室から直接移動することが可能になる。供用の流れとして、10月29日からの冬ダイヤへの切り替えに合わせて一部(3基)の供用を開始し、12月上旬に全面供用を開始する。延伸部分の3階には飲食店2区画、物販(ドラッグストア)1区画を設け、飲食店のうち1店舗とドラッグストアは12月上旬にオープン予定。そのほか施設内には、PCコーナーとキッズスペース、トイレ・授乳室も設ける。
8月29日にメディア向けに開いた現場見学会では、内部工事が進む北側コンコース延伸部分が公開され、工事の進ちょく状況は約8割に達していると説明。今後、既存棟との接続部分の工事などを進める。経営企画本部国際施設開発推進部の鯵坂裕子部長は「工事は計画通りに進んでいる。工事にあたり、エレベーターなど一部の設備が使えない状況でご不便をおかけしているが、完成後にはターミナルが約2倍の広さになり、ボーディングブリッジの新設でスムーズな動線が実現できる」と話した。
現在の国際線ターミナルは1999年に供用を開始。増改築事業では総事業費約500億円をかけ、既存施設北側の増築や北側コンコース延伸のほか、既存施設の内部改修、国内線・国際線ターミナル間の連絡バス専用道の整備、アクセスホールの整備などを進めている。立体駐車場の整備は今年1月末に完了し、2月に供用を開始した。ターミナルビル増改築部分の供用開始は25年3月、内部改修の完了は同年11月末の予定。