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化学プラントなど好調で倍増の過去最高益  高田工業所    今期は受注残1割減で減収減益予想


 プラント建設の株式会社高田工業所(北九州市八幡西区築地町、田寿一郎社長)の08年3月連結決算は、売上高が519億1900万円で前期比11・7%増、営業利益が36億6200万円で同91・5%増、経常利益が33億7700万円で同約2・1倍、当期純利益が27億7300万円で同98・1%増の増収大幅増益だった。利益は過去最高の業績となった。
 前期は、化学プラントの完工高が223億5300万円で前期比25・2%増、石油・天然ガスプラントが30億2200万円で約2倍に増加するなど完工高全体で51億4000万円(11・7%)増加した。一方、エレクトロニクス関連設備は79億9600万円で同1・2%減、製鉄プラントは98億5600万円で同6・5%減と前期を下回ったが、通期でおおむね堅調に推移した。利益面では増収とともに工事原価率の縮小などが増益に寄与した。田社長は「前期は大規模なメンテナンスがない事業所に建設工事が入るなどタイミングも良かった」と話している。
 今期の業績については、「国内の産業プラントの多くは、昭和40年代に建設されており、設備の信頼性向上や性能維持のためのメンテナンスも見込めることから、経営環境は、急激に悪化することはないだろう」(同)としているが、08年3月期の受注残高が前期を10・9%下回っており、建設工事も前期より減少する見通しのため、09年3月期は、連結売上高は8・5%減の475億円、経常利益は30・4%減の23億5000万円、連結当期純利益は51・3%減の13億5000万円と減収減益を予想している。