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前年比3・1%増の1兆7858億円 福岡県・令和元年度当初予算


過去2番目の規模

福岡県は6月6日、2019(令和元)年度の当初予算を発表、一般会計の予算規模は前年比3・1%増の1兆7858億円で、予算規模は16年度に次ぎ過去2番目となった。
歳入面では法人2税や地方消費税の増により県税収入は2・1%増の8213億円、豪雨災害復旧・復興等による国庫支出金は12%増の2087億円、通常債は12・2%増の1497億円、収支均衡を図るため財政調整基金などから18億円を繰り入れた。歳出面では社会保障費が3・3%増の3379億円、公共事業費は7・9%増の2219億円、災害復旧費は74・1%増の389億円。小川県政3期目初年度となる今年度は、①2年連続で発生した豪雨災害の復旧・復興の加速、②生産性向上を目指した「第4次産業革命」、人生100年時代を見据えた「100年グッドライフ福岡県の構築③地方創生―県民の誰もが住み慣れたところで「働く」「暮らす」「育てる」ことができる地域社会―など知事選で掲げた政策項目が色濃く反映された。
知事が喫緊の課題と位置付ける豪雨災害の復旧・復興では、17年7月に発生した九州北部豪雨災害で、被災道路や河川等の復旧や再発防止対策として490億4610万3000円を計上したほか、新たに被災者の住宅確保を支援するために14億5110億6000円、営農再開や産地の復興支援として1782万4000円を新たに計上、昨年7月の西日本豪雨災害関連では復旧や再発防止対策として35億2466万円を計上、うち新規事業として浸水被害が発生した河川改良工事費に10億6376万円が計上されている。第4次産業革命関連では、中小企業の生産性向上支援として1億432万7000円を計上、中小企業生産性向上支援センター(仮称)の設置や専門家の派遣による改善指導などに取り組むほか、IoT(モノのインターネット)を活用した製品・サービスの開発支援として5107万1000円、スマート農林水産業の実現として、スマート農業機械の導入や園芸産地の生産性向上に必要なIoTの導入支援などに1億2590万7000円などを計上している。「100年グッドライフ福岡県」ではラグビーワールドカップ福岡大会関連で5億5189万6000円、東京オリンピック・パラリンピックのキャンプ招致で1億2391万9000円、官民連携によるスポーツ大会の誘致や合宿招致などに取り組む福岡県スポーツコミッション(仮称)の設立準備費用として107万3000円などが計上されている。地方創生関連では、中小企業向け制度融資の拡充を図るため、融資総枠6884億円を確保したほか、保育所・認定こども園の運営支援として272億8744万円、緊急輸送道路等整備に239億6939万円、介護人材の確保・定着を支援するための費用として8715万1000円、企業や地域における女性活用支援に1301万1000円などが新たに計上されている。当初予算は6月議会に提出され、成立を目指す。

2019年6月18日発行