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前年比27・4%の増収も経常損益で866億円の赤字に 九州電力


週刊経済2023年5月30日発行号

赤字は8期ぶり

九州電力㈱(福岡市中央区渡辺通2丁目、池辺和弘社長)の23年3月期決算は、連結で売上高が前年比27・4%増の2兆2213億円と増収となったものの、経常損益は866億3400万円、当期損益は564億2900万円のそれぞれ赤字だった。
燃料価格の上昇に伴う燃料費調整の影響などで、小売販売収入が増加したことに加え、卸売販売収入も増加したことから3期連続増収となった一方、燃料価格の上昇により燃料費調整の期ずれの影響による差損が発生したこと、原子力発電所の稼働減による燃料価格の増加、卸電力市場価格の上昇による購入電力料が増加したことなどから、8期ぶりの赤字となった。
今期の売上高は前年度並の2兆5500億円、経常損益については原子力発電の稼働増や燃料費価格の低下による調整費の期ずれの影響が前年度の差損から差益に転じることで、経常利益で約1200億円、当期利益900億円を見込んでいる。